2026年5月下旬、友人と渓流へ向かいました。
妻の出産予定日が近づいていることもあり、おそらくこれが子供が生まれる前の最後の釣行になります。
子供が生まれたら、しばらくは釣りどころではなくなるでしょう。もちろん楽しみな気持ちの方が大きいのですが、長年続けてきた渓流釣りに一区切りが付くと思うと、少しだけ特別な気持ちで迎えた朝でした。(出発は3時でしたが)
今回は友人と二人の釣行。天気にも恵まれ、釣果以外の事件もあり、結果として忘れられない一日になりました。
車止めから自転車40分、徒歩30分のアプローチ
今回入ったのは、車を降りてすぐ釣りができるような場所ではありません。
車止めから自転車で40分ほど林道を進み、さらに徒歩で30分ほど歩いてようやく入渓地点に到着します。
釣りを始める前から車移動も含めてかなりの時間を移動に費やしていますが、ポイントまで向かうこの時間も嫌いではありません。
むしろ人の気配がどんどん遠ざかり、徐々に自然と私たちだけの世界になっていく感覚が好きです。
自転車を降りた場所では新緑がちょうど見頃でした。
渓流釣りというと魚ばかりに目が向きがちですが、私は自然そのものを楽しみに来ている部分も大きいので、この時点で既に来てよかったと思っていました。

久しぶりの渓流は魚影が濃かった
今年初めての渓流釣り。
川に立った瞬間の感覚は、何度経験しても特別です。
雪代の影響も落ち着き、水は透明。気温もちょうどよく、新緑が本当に気持ちいい。何度か通っている友人によると、この日は渇水気味だそうです。
入渓点からすでに魚影は見えており、この後の釣果に期待を膨らませながら斜面を慎重に降りていき、いそいそと道具を整えます。
開始直後から反応はありました。倒木で大きめのプールになっているポイントで、見えているだけでも尺はあるかという魚影が3つ、4つはあります。それ以外にもたくさんの影。
とはいえ、見えている魚は釣れないもので、ここの魚たちもルアーにはほぼチェイスがなく、逃げる個体がほとんど。日曜だったこともあってかスレている印象でした。
そのあとすぐ一匹目をキャッチして、今年初のイワナと対面。まだ錆を残した、冬越しの苦労がうかがえる個体でした。

その後もアタリは飽きない程度に続きますが、ここで痛恨のミス。
久しぶりの渓流だったこともあり、とにかくバラシが多かったのです。
魚を掛けてもフックアウト。掛けてもフックアウト。
「ああ、そういえば渓流魚ってこんなに暴れるんだったな」
と思い出した頃には何匹か取り逃がしていました。強い水流の中からのキャッチは相変わらず課題と言えます。
それでも魚影は濃く、今年の状況はかなり良さそうです。
反応が良かったルアー
この日活躍したのは、
- エデン50H
- Dコンタクト
- AR-S
あたりでした。
特にエデン50Hは流れの強い場所でもしっかり泳いでくれますし、値段も高くないので久しぶりの釣行でも安心して使えます。すっかりお気に入りルアーの仲間入りとなりました。
私のお気に入りはパールヤマメ。視認性もよく、強めにアクションさせると一瞬見える白い腹が本物の魚のようでテンションが上がるからです笑
Dコンタクトも相変わらず強かったです。
少し深い流れや大場所で使うと反応が良く、「困ったらDコンタクト」という信頼感があります。
AR-Sはスピナーらしく安定した反応。後半の反応が薄くなってきた時間帯に使うことが多いです。以前はパイロットルアーとして釣り開始直後に使うことも多かったお気に入り。長く引いてくるだけでなく、落ち込み横の反転流など意外とピンスポットでも使える万能選手です。
私の3.5gはすっかり塗装も剥げてしまいましたが、それでも釣れるので色はそんなに関係ないのかも?
魚がルアーを追い切らないときに助けられました。
私はトレブルフックを外してシングルのバーブレスフックで使っています。
最大サイズは28cmぐらい。それ以上の魚もいた
最終的な釣果は6匹。サイズは最大で28cmほどでした。
数字だけ見ると普通の釣果かもしれません。
ただ、この日はそれ以上に印象に残った魚がいました。
途中で掛けた魚は明らかに今日一番の重量感。昨年釣りあげた43センチを思い起こさせます。
強い流れにの下でググググッと重さが乗り、大イワナ特有の、根がかりかと思うような引きでした。
「これは30cmを超えているかもしれない」
そう思った直後にフックアウト。
思わず友人と顔を見合わせて笑ってしまいました。
魚は逃げましたが、ああいう瞬間があるから渓流釣りはやめられません。
また、目視でも尺クラスと思われる魚を何度か確認しました。
釣れた魚より、釣れなかった魚の方が記憶に残る。渓流釣りらしい一日だったと思います。



ヤマツツジがきれいだった
この日は魚だけではなく、自然も印象的でした。
渓沿いにはヤマツツジが咲いていて、新緑とのコントラストが本当に美しい。
渓流釣りをしていると、「釣果が全てではない」と感じることがあります。
もちろん魚が釣れれば嬉しい。でも、それだけなら管理釣り場でもいいわけです。
わざわざ時間をかけて山奥まで来るのは、こういう景色や空気も含めて楽しみたいからなのだと思います。



最後の最後でロッドを奉納した
事件が起きたのは退渓時でした。釣りを終え、あとは帰るだけ。
川を渡っていたときです。
水深は膝下程度。
この日はモンベルのサワークライマーを履いていましたが、どうも岩との相性が良くなかったのか、朝から滑りやすさを感じていました。
釣行中は慎重に歩いていたのですが、終わった安心感もあったのでしょう。
足を滑らせて軽く転倒してしまいました。
幸いケガはありません。
斜め掛けしていたOM-5も一瞬水に浸かったと思われますが、濡れただけで無事でした。(素晴らしい防滴性能です。)
ただ、転倒した瞬間に問題が起きました。
右手にはロッド。
そのまま体重を掛ければ折れてしまうと思い、とっさに手を離して地面を支えました。
そして、体制を立てなおしてそこにあるはずのロッドを探すも、見当たりません。このたった一瞬、時間にして3,4秒の間に、ロッドが流されていました。
私も友人も、まさかリールも付いたロッドが流れるとは思わなかったのですが、本当に一瞬でした。
ロッドとリールはそのまま下流へ。
10分ほど、どこかに引っかかっていないか探しましたが見つからず、そのままロストとなりました。
正直、かなりショックでした。
ただ、膝下程度の水深でも簡単に道具を持っていくのが渓流です。
自然の力を甘く見てはいけないと改めて感じました。
ゴミを流してしまったことについては申し訳なく思っています。
一方で、自分自身の危機管理を見直す良い機会になったとも感じています。
しばらくは釣り納め
行動時間は約8時間。
距離は16.8kmでした。
釣果だけ見れば大成功というほどではありません。
ロッドも流しました。
尺も取れませんでした。
それでも、この日の満足度はかなり高かったです。
久しぶりの渓流を楽しめましたし、友人とも良い時間を過ごせました。
そして何より、子供が生まれる前にもう一度この景色を見られたことが嬉しかった。
しばらくはこういった自然の奥地に入り込むような釣りからは離れることになると思います。
次に渓流へ立つのはいつになるでしょうか。
その頃には父親としての生活にも慣れているはずです。
ロッドとリールは一本失いましたが、ちょうど買い換えたいと思っていたところでしたので、次に再開するときに新しい一本を買う理由もできました。
そう考えると、今回の奉納も悪いことばかりではなかったのかもしれません。
ひとまずこれで釣り納め。
良い一区切りになった一日でした。

水に浸っても大丈夫だったOM5。今は次世代となるmark2も出ています。渓流や山をやる人にはコンパクトかつ堅牢なのでお勧めです。

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