初心者がフルマラソンを目標にするために重要なこと
フルマラソンの練習で一番難しいのは、才能でも根性でもなく「続けること」だと感じています。
仕事や家庭がある中で走る時間を捻出し、けがをしないように、体調と相談しながら練習を積み重ねる。
その過程で、私自身は何度も「これで合っているのか?」と不安になりました。
私は「アウトドアのための体力をつけたい」という理由で走り始め、継続するモチベーションとして2025年3月に初めてフルマラソンを走り、タイムはなんとかサブ4といったところでした。
そこからレースにも面白味を感じてトレーニングを継続し、同年11月にサブ3.5を達成しました。
その過程でいくつかのギアを試しましたが、最後まで使い続けたものはごく一部です。
この記事では、
フルマラソン練習の中で「本当に役立った」「使い続けられた」ギアだけを3つ、
実体験をもとに紹介します。
これからフルマラソンに挑戦する方や、
忙しい中でも無理なく練習を続けたい方の参考になれば幸いです。
本当に役立ったギア① アディダス EVOSL

なぜこのシューズを選んだのか
私がこのシューズを選んだきっかけは、初めてのフルマラソン大会後にもらったスポーツショップの2割引券でした。
それを機にシューズを新調しようと考え、店頭で足形を測定してもらったうえで、店員さんにこう伝えました。
「練習でもレースでも使えて、サブ3.5を目指せるシューズを探しています」
そこで真っ先にすすめられたのが、アディダスのEVOSLでした。
それまで履いていたのはナイキのペガサス39。
他にもいくつか試し履きしましたが、EVOSLは反発の質が明らかに違うと感じました。
一歩目から前に押し出される感覚があり、白黒のシンプルなデザインも気に入って、その場で購入を決めました。
私の足データと使用状況
参考までに、私の足と使用条件は以下の通りです。
- 足長:24.3cm
- 足幅・甲高:ともに平均的(特徴なし)
- シューズサイズ:25.5cm
- 体重:54kg
- 使用ペース:キロ5分前後〜レース本番
- 主な用途:ポイント練習・レース
店員さんからは「特に癖がなく、比較的どんなシューズでも履ける足」と言われました。
実際に使って感じたメリット
とにかく反発が強い。
これがEVOSLの一番の特徴だと思います。
- 普通のランニングシューズとは段違い
- ペガサス39と比べても、明確に“跳ねる”感覚がある
- 一歩一歩の推進力をはっきり感じられる
シューズ自体も軽く、
普段は別のジョグ用シューズ(ワラーチやデュラモスピード)を使っている分、
「今日はEVOSLを履く日だ」という気持ちの切り替えができるのも良かった点です。
また、EVOSLはカーボンプレート非搭載ですが、
フルマラソン後に大きな足の痛みや怪我が出ていないのは、このシューズのおかげだと感じています。
プレート入りが合わない人にとっては、かなりバランスの良い選択肢です。
気になったデメリット・注意点
もちろん、気になる点もあります。
- 価格はやや高め
- 300kmほど走ったあたりで、アウトソール端が少し摩耗
- これは走りのフォームの影響もありそう。つま先を擦ってしまっているのかも
- アウトソールの溝(ヘアライン加工のような細い溝)が、中足部では徐々にツルツルに
- 今のところ滑りやすさは感じていないが、新品時との違いはありそう
また、EVOSLはやや幅広設計です。
余裕がある反面、タイトなフィット感を求める人には物足りないかもしれません。
その場合は、
フィット感を高めたモデルの EVOSL WOVEN を検討するのも選択肢だと思います。

こんな人には向かないかもしれない
- クッション性を最優先したい人
- ゆったりした履き心地が苦手な人
- 毎日のジョグ1足で完結させたい人
EVOSLは「万能」ではなく、
**練習とレースをつなぐ“勝負どころ用”**として真価を発揮するシューズです。
まとめ:EVOSLは「走り続けるための戦略的シューズ」
EVOSLは、
記録を一気に縮める魔法の靴ではありません。
ですが、
- 反発の気持ちよさ
- 軽さ
- 足へのダメージの少なさ
これらが揃っていることで、
「また走ろう」と思える状態を作ってくれるシューズでした。
私がサブ3.5まで走り続け、達成できた理由のひとつは、
間違いなくこのEVOSLにあります。
本当に役立ったギア② Garmin Instinct 2 Dual Power

なぜランニング用にこのGPSウォッチを選んだのか
Garmin Instinct 2 Dual Powerは、実はランニングのために買ったものではありません。
登山やアウトドア用として使い始め、そのままランニングでも使い続けて、気づけば2代目になります。
いわゆる「ランナー向け高機能モデル」ではありませんが、走る・登る・遊ぶをすべて1本で管理できるという点が、私の週末スタイルにぴったりでした。
走るために「十分すぎる」理由
Instinct 2 Dual Powerは、ランニング専用モデルと比べると派手な機能は多くありません。
ですが、フルマラソン練習において必要だったのは、次のような基本機能だけでした。
- GPSによる距離・ペース計測
- 練習後の振り返り
- バッテリー切れの心配がないこと
この点で、Instinct 2 Dual Powerは非常に安心感があります。
ソーラー充電対応でバッテリーがとにかく長持ちするため、「充電を忘れて走れない」というストレスがありません。
充電は実際に4~5日に一回で済んでいます。
この考えなくていいという状態が、継続には大きかったです。
実際に使って感じたメリット
一番のメリットは、軽さと頑丈さのバランスです。
- 走っていても邪魔にならない軽さ(52 gとランニング用と比べても同程度)
- アウトドアや遠征でも気にせず使えるタフさ
- 画面がシンプルで、走りながらでも情報が見やすい
また、ランニングだけでなく、登山の行程や釣りで通ったルート、連れたポイントを記録することもできるため、め、アクティビティを振り返るツールとしても役立っています。
バンドはナイロンに交換している
個人的に重要だったのが、バンドの交換です。
購入時のシリコンバンドは、長時間使っているとかぶれてしまう体質のため、ナイロン製のバンドに交換しています。
(このかぶれはシリコンと皮膚の摩擦によっておこるらしいですが、確かなことは不明です…)
- 蒸れにくい
- 軽い
- 長時間着けていても違和感が少ない
- ジャケットなど長袖の服の上にも装着できる
これだけで装着ストレスがかなり減り、日常使いし続けられるようになりました。
Instinctシリーズはバンド交換が簡単なので、同じような体質の人には最初からナイロンバンドをおすすめします。
高機能ランニングウォッチを選ばなかった理由
私にとってGPSウォッチは、記録を残すための道具であって、主役はあくまで自分の体調と感覚です。
また、もともとこのインスティンクト2を持っていたので、新たに購入するほどのことはないかと思って現在に至るまで購入していません。
Instinct 2 Dual Powerは、あらゆるアウトドアアクティビティと兼用できるので、コスパが非常に高いです。
次に買い替えるとしたら、ダイビングでも兼ねられるようにDescent G1 Dual Powerとかもいいかもしれません。
こんな人に向いているGPSウォッチ
- ランニングだけでなく、それ以外のアウトドアも楽しむ人
- バッテリーを気にせず使いたい人
- シンプルな表示・操作が好きな人
逆に、
- レース特化の細かい分析をしたい人
- カラーディスプレイ重視の人
には、Forerunnerシリーズなどの方が合うでしょう。
まとめ:走るための道具ではなく、続けるための道具
Garmin Instinct 2 Dual Powerは、
速く走るための時計ではありません。
ですが、
- 記録を残す
- 不安を減らす
- 日常とアウトドアをつなぐ
という役割をしっかり果たしてくれます。
私がフルマラソンの練習を生活の一部として続けられた理由のひとつが、この時計でした。
本当に役立ったギア③ ミズノ マルチポケットパンツ
ランニングで一番困ったのは「補給の持ち運び」
フルマラソンの練習を始めた頃、意外と悩んだのが補給の持ち運びでした。
補給用の塩タブレット、ジェルや水分をどう持つか。鍵やスマホはどうするのがよいか。
小さなことですが、走っている数十分~数時間と続くので、これが思った以上にストレスになります。
ウエストポーチも試しましたが、
- 揺れる
- 腰回りが気になる
- 装着が面倒
と、走る前から気が重くなる要素がありました。
マルチポケットパンツにして何が変わったか
マルチポケットパンツに変えて、一番変わったのは
「走る前に考えることが減った」 ことです。
- ジェルをそのまま入れる
- 揺れない
- 走りながら片手で取り出せる
これだけで、補給に対する不安がほぼ消えました。
特にロング走やレースでは、
補給のタイミングを体の感覚に任せられるのが大きいです。
ランニングとの相性がいい理由
マルチポケットパンツは、
- 補給
- スマホ
- 鍵
などを体の中心である腰の周りに分散して収納できるのが特徴です。
一か所に重さが集中しないため、走りのフォームが崩れにくく、揺れもほとんど感じないので、結果的に疲労も少なく感じました。
「ポーチを付ける」という行為自体が不要になることで、走り出すときの懸念をなくしてすぐに走り出せるので、継続するためには大きなプラスでした。
レース本番でも安心して使えた
フルマラソン本番では、エイドの混雑や補給のタイミング、終盤になるとどんどん余裕がなくなってきて、細かいストレスが積み重なります。
マルチポケットパンツは、そうした余計な判断を減らしてくれる装備でした。
結果として、「補給で失敗しない」という安心感が、レース全体の安定につながったと感じています。
こんな人に向いている/向いていない
向いている人
- ロング走やフルマラソンに挑戦する人
- ウエストポーチが苦手な人
- 補給のストレスを減らしたい人
向いていない人
- 短距離中心で補給を持たない人
- できるだけ軽装で走りたい人
- ジャケットや通勤ランなどより多くの荷物を持ち運びたい人
走り続けるための、目立たない最重要ギア
マルチポケットパンツは、見た目が劇的に変わる装備ではありません。
ですが、補給の不安を減らし、走る前の準備を簡単にすることで練習の継続に大きく役に立ちます。
継続のコツは「いやだな」「面倒だな」と思うポイントを減らしていくことだと思っているので、その中の「持ち歩くのがだるい」という点を解消できる非常に有用なアイテムです。
こうした積み重ねが、フルマラソンの練習を現実的なものにしてくれました。
派手さはありませんが、私にとってはシューズやGPSウォッチと同じくらい、欠かせないギアです。
まとめ:フルマラソン練習は「走力」だけでは決まらない
フルマラソンは継続のスポーツとよく言われます。
走る理由には痩せたい、健康になりたい、目標タイムを達成したいと各々あると思いますが、何はともあれ、練習を続けないことにはどれも達成できません。
今回紹介した3つのギアは、いずれも「速くなる魔法の道具」ではありません。
その代わり、走る前の迷いを減らし、走っている最中のストレスを減らし、結果として練習を積み重ねやすくしてくれる装備です。
練習の積み重ねを支えてくれるギアを、自分の体や走り方に合わせて選ぶことが、遠回りに見えて一番確実な近道だと感じています。
もしこれからマラソンに挑戦する、あるいは記録更新を目指しているなら、走力トレーニングだけでなく「走り続けるための環境づくり」にも目を向けてみてください。
その選択が、次のレースや、次の週末のランをより楽しいものにしてくれるはずです。

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