先行者を想定しての入渓

2025年9月上旬、とある山間のダムへと注ぐ川の上流域へ向かった。2日ほど前に雨があったので、魚たちの食い気には期待していたが、駐車スペースの状況から、入渓時点で先行者いることほぼ確実だった。実際、最初に入った沢では、釣り上がり始めて1時間ほどで日の当たる岩の上に、新しい濡れた足跡を確認する。少し迷ったが、その時点で無理に続ける理由はなかった。折り返すと、後ろからもう一人釣り人が上がってきており、「先行者がいるようで全然ダメでした」なんて言いながら、お互いに短く情報交換をした。
その方は既にほかの沢も釣ってきており、尺ほどのものは連れたが昔はもっと釣れたという。まだやっていないという沢を教えてもらったので、せっかくなので予定を切り替え、そちらへ移動することにする。結果的に、この判断がこの日の釣りを大きく左右することになった。
水量の多い本流での釣り

目的の支流までは本流を遡上していく。本流は水量が多く、場所によっては流れもかなり強い。何度か泳ぐ場面もあり、慎重にラインを選びながら進んだ。
この日の釣りはルアーのみ。本流のように水量の多いところはあまり慣れておらず少し苦戦したが、普段よりも流れの中を広く探るというより、ヨレや反転流、岸壁際の抉れなど、魚が着きそうな「点」を強く意識して攻めると何匹か釣りあげることができた。
サイズは20〜25cm前後が中心で、たまに尺近いと思われる個体も混じる。数は10匹には届かないが、先行者が多い状況を考えれば悪くない内容だったと思う。

滝壺で出た一本

印象に残ったのは、教えてもらった支流をずっと上がっていたところ、10mほどの滝の下にある広い滝壺だった。事前に釣り人から「この前の飴もあるし、あの滝に行けば釣れるかもしれないね」と聞いており、その特徴にぴったり合う滝だった。水量がある分、流れの芯と緩みがはっきりしていて、魚が着くならここだろうという感触があった。
2・3回ルアーを通すと、軽く当たったような感触がある。これは、「いる」かもしれない。そう思いながら水底を意識してアクションさせていると、はっきりとした重みが伝わる。寄せてきた魚を見た瞬間、明らかにサイズが違うと分かった。
上がってきたのは43cmのイワナ。これまで釣ってきた中でも、明確に一段上のサイズだった。思いのほかすんなりと寄せることができ、派手なやり取りではなかったが、ネットインの瞬間にルアーのフックがネットに絡まったので、バラしてしまうことと、イワナの口が壊れてしまうかも、という2重の意味でかなり焦った。
これまでの最大サイズ、かつ目標でもあった「渓流での40cmアップ」を達成したメモリアルフィッシュである。この時のルアーはD-コンタクトであった。流れ・深さのあるポイントではドリフトを入れてもよく釣れるDコンをつい使ってしまう。

この日は、最初から厳しい展開を想定していた分、判断を切り替えながら釣りを組み立てられたのが大きかった。先行者の多さ、水量の多さ、体力の消耗。どれも条件としては楽ではないが、その中で「今できる釣り」を選んだ一日だった。
タックル
竿:ZoomSafari ZMSS-505L
リール:アルテグラC2000SHG
ライン:PE0.6号、フロロリーダー1.2号
釣れたルアー:Dコンタクト、エデン、メテオーラ、リュウキなど









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